コラム


vol.01 備前焼はどのように作られるか / vol.02 備前焼を末永く楽しんで頂くための10ヶ条
vol.03 備前焼Q&A

今回のコラムは、「備前焼はどのようにして作られるのか?」
伊勢崎 創先生のご協力による窯詰めから窯出しに至る迄の
この世に作品として誕生する経過をご紹介しますね。

まずは伊勢崎 創先生の窯は2001年に築窯された登り窯です。ご存知の方も多いでしょうが、登り窯は窯の中で部屋が
いくつ にも分かれ、その場所場所によって生まれる作品は
焼景色が異なってきます。

その為、窯詰めはどこに何を置くかということが大変重要なポイントとなるようです。

左の写真は窯詰め最中の窯の中の風景ですが、焼かれる前の作品がところ狭しと並びます。
奥の部屋へと続く、巣穴と呼ばれる小スペースにも余す所なく作品が置かれているのが見えますね。
今迄の経験により、どこへ何を置いてどんな焼け景色を
だすか考えながら窯詰めは数日続きます。

右の写真、棚には花入・徳利・湯呑・ぐい呑・・・etcと混在して並びます。嵐の前の静けさのような佇まいですね。下の写真
では、棚に食器が見えますが、器と器との間に藁が敷かれておりこれが焼成後いわゆる緋襷景色となります。その横には
さやも見えますが、この中にも作品が入っています。
さやの中に入れて焼かれると直接火が当たらないので、また違った景色を見せてくれます。窯出しの際にどんな作品となるのかが非常に楽しみです!伊勢崎 創先生曰く、狙った通りの焼け景色も良いが、偶然性による自然に生まれた作品も
楽しいとのこと。

上の写真、棚には花入・徳利・湯呑・ぐい呑・・・etcと混在して並びます。嵐の前の静けさのような佇まいですね。左の写真
では、棚に食器が見えますが、器と器との間に藁が敷かれておりこれが焼成後いわゆる緋襷景色となります。
その横にはさやも見えますが、この中にも作品が入っています。さやの中に入れて焼かれると直接火が当たらないので、
また違った景色を見せてくれます。窯出しの際にどんな作品となるのかが非常に楽しみです!
伊勢崎 創先生曰く、狙った通りの焼け景色も良いが、偶然性による自然に生まれた作品も楽しいとのこと。

いよいよ窯焚です。こちらも窯詰め同様大変重要な作業となります。どんなにいい形の作品を作っても窯焚が悪ければそれこそ台無しになってしまう恐れもあります。
備前の土は耐火度が低い為、窯の状態と作品の状態を考えながら、火をいろいろ調整していきます。

下は窯の中の写真ですが、
写真を見ただけでも強烈に熱そう!
作品のすぐ傍で松割木がガンガンと燃え盛っています。
まさしく炎の芸術と呼ばれる所以です。この炎に耐えきった
ものだけが、作品となっていきます。
窯の奥に徳利や花入などが写っていますが、見えますか?

窯焚の風景写真を見ていると大げさかもしれませんが、この炎を耐えきって生まれる作品は奇跡のような気すらしてきます。ひっつきがどうとか、窯傷がどうとか、細かいことを言っていては備前焼の奥深さは一生判らないかも・・・。
全てをひっくるめて窯の中の変化に思いを馳せながら作品をしみじみと鑑賞し、末永く愛用するのが一番です。
下の写真は火と戦っている伊勢崎 創先生の勇姿です。

窯焚が始まると交替で窯の管理は24時間体制となります。
過酷な戦いです!大体一2週間前後焚き続けた後、10日前後窯を自然に冷やしていきます。上下の写真は火に耐え忍んできた後の作品写真です。松割木の灰が作品に降りかかり、激しい戦いの後を思わせます。
土作りから考えますと、ここまでくるのに非常に長い月日を要し、いよいよ作品としての誕生の瞬間、いわゆる窯出しです。
 

窯出し後の作品はこうやって一つ一つ、丁寧に洗浄していきます。この段階で灰でぼやけていた焼景色がはっきりとその姿を現してきます。下の写真は洗浄後、天日干しされています。
もうこうなるとほぼ完全に作品ですね!

水漏れ検査等の検品を経て、この作品達は各店舗に旅立ち、ようやく皆さんの目にふれていきます。
作品の制作は1000年もの昔から受け継がれてきた伝統を踏まえつつ、それぞれに工夫を凝らしながら
きらりと光る個性が生まれてきます。
悠久の歴史に思いを馳せながら、何気ない日常の備前の器をさりげなく使う。豪華絢爛な美こそありませんが、味わいの深い侘び寂びがひしひしと伝わってきます。そこに美意識を持つ我々日本人が器に触れた時に故郷に帰ったような温もりを感じさせてくれる焼物、それが備前焼のような気がします。 (了)

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